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浴衣がどれくらい縮むか検証してみた結果
- 2017/09/20(水) 14:13:45
今回は検証してみました! の報告をUPしてみます。
赤坂吉の家でご好評をいただいてる唐虫(からむし)の浴衣。
綿糸を紺色に先染めし、織った生地から型紙を使って柄色を抜く「抜染」という技法で作られる逸品。
この夏、自分の分を一枚仕立ててみました。
仕立てるにあたり、「この生地はかなり縮むのでは?」と、疑問の声を耳にしました。
浴衣は普段着ですので、あまり細かい寸法の事をいうのは野暮というもの。
とは言え、気になります。
実際、どれくらい縮むの?
縮むのなら、お仕立寸法をどう決めるの?
好みもあります。
裾丈は長いより短い方が粋とも…。
ということで、兎に角、
仕立てて、洗って、測ってみよう!
早速トライしてみました。
唐虫のお仕立後、洗濯前と選択後でどれだけ縮むか検証!!
仕立て寸法は身幅などをあまりカスタマイズせず、ほぼ標準寸法で。
これが基準となります。
洗濯方法はクリーニング店の通常洗い。
ていねい仕上げ、おしゃれ着やデラックス などのメニューは指定していません。
そして、私の手で測定したところ、このような結果がでました。
■浴衣の縮み幅 洗濯前後 検証結果
※2017.08.赤坂吉の家 測定
※寸法の㎝表記は概数ですので、参考まで
平均して1.5%ほどの縮み幅となりました。
身丈にして、7分(≒ 2㎝) の縮み幅。
ということは、
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裾丈を―、
◆仕立て上がり(洗濯前)は、
「くるぶしの一番出っ張ったところから、くるぶし下 くらい」
◆洗濯後は、 「くるぶし上」
にするくらいの目安。
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(帯を締める前の試着ですと、これより少し長くみる必要がありますね。)
というのが、今回の検証結果です。
そのまま使えなくもない許容範囲かもしれませんが、やはりお仕立ての際は頭に入れておきたいですね。
特にギリギリまで丈を短く仕立てたい方は、2㎝のゆとりを持ってもらえればと思います。
正絹のお着物は普通に洗濯することはありませんので、浴衣ならではかもしれません。
参考になりましたでしょうか?
来年の夏向けは、絽の浴衣をメインにご紹介していきたいと、今から考えておりますので、皆様、お楽しみにしていてください。
最近気づいたのですが、どうやら、私の足が2㎝伸びたようです…。
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- 着物・和風小物 -
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オリジナル手拭い◆第5話◆ 赤坂吉の家オリジナル手拭いご発注
- 2017/09/14(木) 17:43:23
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今回は、こだわりのオリジナル手拭いを 全5回(第1話~第5話)に分けてご紹介しているうちの最終回第5話 は ご発注につきまして
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◆第5話◆ 赤坂吉の家オリジナル手拭い ご発注
赤坂吉の家のオリジナルの手拭いのお作りを承る際はこのような概要、流れになっております。 是非一度、Made In TOKYO の逸品をお試しください。 今回、は 地元赤坂の ”赤坂おもてなしビアガーデン” で ご依頼いただきましたオリジナルデザインを元にご紹介させていただきました。
■標準サイズ
幅:33㎝ 長さ:100㎝ 両端は切りっ放し
■デザイン画
お持ちいただいたデザイン原稿、色見本 を元にお染めいたします。
・デザインは 外形から 上下左右 各2㎝ を 余白としてあけてください。
■最低数量
100本 (100本未満の場合には別途お問合せください)
■型紙加工
江戸型彫り/型紙(伊勢型紙から発祥)
・作成した型紙は継続保管いたしますので、追加の際は型代がかからずにお作りが可能です。 一度型紙をお作りすると 2000~3000枚の手拭いを染められます。 1年に一度お年賀用に追加でお作りする場合や、お店のご挨拶用に在庫数により追加するなどの際に重宝していただいております。
■手拭い生地
綿100% 東京生産品
①岡(おか)目が細かく、細かいデザイン向き
②総理(そうり)目が粗く、通気性に優れる
■染加工本染め(注染)
・お色目はいただいた色見本にできる限り近づけますが、綿生地への染色は再現性に限界がありますのでご了承願います。
①1色染め(最もスタンダードな白地に1色で染める)
②2色以上の染分けも対応可
③地染まり(全体を染めて図柄の部分を白抜き)
■お包み
ビニール封入、吉の家特製の熨斗袋 でのお包み等も対応しております。
■納期
20~30日
■生産地
手拭い生産、型紙作り、染加工、企画販売 全て 東京生産
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■価格例
【生地】岡(おか) 【色】白地に1色染め 【仕上げ】たたみ(熨斗なし) 【数量】100本
◆ ¥130,000-(税込)
⇒内訳: 型代:¥45,000- 手拭い:100本×@850-
※こちらをベースにご要望にあわせご相談ください。
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※お気軽にお電話ください
和装小物 赤坂吉の家
03-3583-5413
港区赤坂2-13-23 MYビル2F
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オリジナル手拭い◆第4話◆ 本染め(注染)の工程
- 2017/09/11(月) 18:38:01
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今回は、こだわりのオリジナル手拭い、その特徴と染めの製造工程を全5回(第1話~第5話)に分けてご紹介しているうちの第4話 は、いよいよ、メインとなる本染め(注染)の工程のご紹介です。
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◆第4話◆ 本染め(注染)の工程
◆折るだけで、ティッシュケース、ペットボトルケース、お札入れにも
①手拭い 白生地の状態
ベースとなる手拭いは 綿100% "Made In TOKYO"
岡(おか)という目の細かい手拭い、切る前の長い状態のまま染めます。
ひと巻が 1疋(=2反=6丈≒22.7m) という長さで、ひと巻で手拭い20本分(+余剰)になります。
・染める前の白生地
・型枠に入れる前の型紙
②防染糊を塗る
“型紙” を作業用の枠に入れ、20枚分ずつ巻いてある白生地を手拭いサイズ(今回は100cm)1枚ごとに、型紙枠を置き、型紙の上から防染糊を塗っていきます。
手拭い1枚分の長さに型紙枠を置き、防染糊を塗っては折り返す作業を繰り返します。
同じ位置に防染糊を塗った手拭いが、20枚分(ひと巻、1疋分)重なっていきます。
柄や文字を入れない部分(白地のまま残す部分)に防染糊が塗られた状態になります。
※防染糊は塗った柄が見えやすいよう泥色になっています
・型紙を入れた作業用の枠を手前に倒し、その上から防染糊を塗る
②-2 防染糊塗布後
防染糊を塗り終わった手拭いは、糊が付いた手拭い同士が貼りつかないよう、おが屑をまぶしておく
・おが屑をほうきでまぶす
③染め
1疋、手拭い20枚分を重ねた状態で、防染糊を塗った手拭いを型枠に入れ、染料を上からかけていく
→今回の赤色を染める場合、赤色の染料をかけるのではなく、
黄色と透明、2種類の染料をかけることで赤色を出していく
重ねた手拭いの下の方まで均等に染料を浸透させるため、染色台の下側から圧力で染料を吸引して均等に染めていく
(そのため、手拭いの表面だけでなく裏面もしっかりと染まった手拭いが出来上がる)
・染料2液で赤く染まる
※2色以上で染める場合は、染料をかける前に、色が混ざらないよう防染の土手を作って染分ける
・防染土手を付けての多色染分け
※こちらは別のデザインのロットです・・・。
④洗浄
川のように水を流した中に機械と手で手拭いをジャブジャブと動かし防染糊や余分な染料を水で洗い流す
※こちらも別のデザインのロットです…。
⑤乾燥
ネットに囲われた物干しスペースで、手拭いを天日干しで乾かします。
ネットが張ってあるのは、ゴミや鳥などの侵入を防ぐため。
※こちらも別のデザインのロットです・・・。
⑥のし
乾いた手拭い(20枚分つながった長い状態)をローラーに入れてのしていきます。
一般的なアイロンでは、熱と蒸気や糊付けでしわをのばしていきますが、この手拭い作りでは、ローラーによる圧力のみでしわをのばしていきます。
※昔はこのローラーによる "のし"の工程で指先をはさんでしまう作業員の人もいました。
⑦ハサミによる手作業で、1枚1枚、規定の寸法(100㎝など)に裁断し、指定のサイズに畳みます。
手拭いの短辺側はミシンを掛けず、切りっ放しにしておくのが一般的。
※ミシン掛けをしないことにより、簡単に縦に裂くことができ、包帯代わりも使うことができます。
◆ご要望に合わせ、ビニールの袋や熨斗袋に入れて完成
・このようなパッケージ、吉の家特製熨斗袋にてお納めいたします。
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オリジナル手拭い◆第3話◆ 型紙作り 伊勢から江戸へ
- 2017/09/03(日) 12:17:29
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今回は、こだわりのオリジナル手拭い、その特徴と染めの製造工程を全5回(第1話~第5話)に分けてご紹介しているうちの第3話 のテーマは型紙作り です。
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◆第3話◆ 型紙作り 伊勢から江戸へ
染めの工程をご紹介する前に、染めの工程で使う型紙作りにつきまして
・出来上がった型紙(別のデザインのもの)
まずは、染めの工程で、型紙をどのように使って染めていくか…?
染めの工程では、出来上がった型紙を手拭いに乗せ、染めない部分に防染糊をのせ、その部分だけを染めずに地色の白を残すことで、図柄を表現していきます。
・右奥に立てられている枠に型紙が入れてあり、型枠を手拭いの上に倒し、上から防染糊を塗っていく
江戸時代の紀州藩(現在の三重県伊勢市)の特産として伊勢の型紙作りが発展しました。 地元の美濃和紙を繊維が縦横、交互になるよう重ね柿渋で貼り合わせ元となる型紙を作成します。 そして、その型紙を下絵にあわせ彫刻刀で彫っていく切り絵のような作業をして型紙が出来ていきます。
この型紙作りが各地方の紺屋に広がり、伊勢型紙が広く普及するようになりました。 特に江戸の武士が裃(かみしも)に用いた江戸小紋(鮫小紋、行儀小紋、角通し、などに代表される柄)では、より細かい柄が好まれ、伊勢の職人も多く江戸に移っていきました。 そこからより細かい江戸小紋向けの型紙が作られるようになり、江戸型紙や江戸型彫りという独特の細かい技法が発展し、今に受け継がれてまいりました。
型紙の彫りは、
・染める際、白地のまま染めない部分は型紙を切り抜き、網の状態にする
(防染糊が付く = 染料が付かない = 白地のまま)
・柄や文字を入れる部分は型紙が残る状態にする
(防染糊が付かない = 染料が付く = 文字や柄が染められる)
現在でも、東京、三重には、型彫りの職人が多く伝統の技法を残しております。
逆に関西では、伝統的に、型染め、本染めといった技法はあまり用いられず、今日に至るまで、プリントによる柄付が多く行われております。
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オリジナル手拭い◆第2話◆ 全てが“Made In Tokyo”
- 2017/09/02(土) 12:39:36
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こだわりの手拭い、その特徴と染めの製造工程を紹介するシリーズ全5回(第1話~第5話)の第2話です。
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◆第2話◆ 全てが“Made In Tokyo”
この手拭い、「ベースとなる手拭い自体の製造」も「染めるための型紙の作成」、「染める工程」も、「企画販売(赤坂吉の家による)」も、全て、東京で行われる 正真正銘の“Made In Tokyo”。
・The 日本手拭い made in Tokyo ・伊勢和紙を柿渋で貼合せた型紙
・黄色と透明の染料で赤色に染める ・デザインと企画販売は Akasakaにて
おまけに、今回は「デザイン」まで“Made In Tokyo”。
本物を愛する赤坂の催事 おもてなしビアガーデン に相応しい逸品となっております。
【今回のデザインは白地の手拭いに赤色の柄や文字をお入れしております】
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オリジナル手拭い◆第1話◆ 昔ながらの町工場(まちこうば)が若い!
- 2017/09/01(金) 16:46:10
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2017/8/27赤坂の老舗料亭 金龍さんの駐車場スペースで行われた 赤坂おもてなしビアガーデン。
赤坂芸者衆を初めとした皆様のステージ、赤坂の銘店による自慢のお料理で盛り上がりました。
当日会場にて販売したオリジナルの日本手拭いを ありがたいことに、赤坂吉の家にてご用意させていただきました。
さて、今回は、そのこだわりの手拭い、その特徴と染めの製造工程を5回(第1話~第5話)に分けてご紹介いたします。
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・赤坂ならではの ”赤” を基調にした上品なデザインの手拭い
◆第1話◆ 昔ながらの町工場(こうば)が若い!
今回の手拭いを染めた8月7日は、「自慢の家内」の誕生日!! ですが…、
手拭いの製造現場は、この季節、兎に角、暑い。
エアコンのない昔ながらの町工場(まちこうば)という風情なので、作業をするメンバーはかなりハードな環境の下、本当に頑張ってくれています。
・昔ながらの製造現場
以前は、今回のような本染め(注染)といわれる染め方をできる工場が何軒かありましたが、現在は東京で数軒。
私どもの工場(こうば)も、厳しい作業環境もあり、何年か前までは、年配のメンバーばかり。 あと何年続けられるだろうと話しておりました。 しかし、ここ数年で、染めの伝統技法を守りたいという熱い想いを持つ若者が自ら集まってくるようになりました。
想いを持って自ら入ってくるメンバーは、気合が違います。 意志が強い。 弱音を吐かない。
現在では爽やかに挨拶をしてくれる20代のメンバーが半数近くを占め、しっかり工程を担ってくれています。
頼もしい…。
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